猫町俱楽部に参加した時のこと
4月に猫町俱楽部に行った時の事を書きます。
猫町俱楽部に参加した率直な感想
「読書会」と検索すると、猫町俱楽部さまが一番上に出てくるのではないでしょうか。
とても有名な会なので、いつか行ってみたいと思っていました。
私が参加したのは、東京文学サロン「月曜会」。
課題本は、田中小実昌『ポロポロ』でした。
思ったのは・・・
「こんなマイナーな本に、こんなに人が集まるなんて!!!」
という事でした。
会場の代官山のカフェに、何と80人もの人が・・・
しかもその80人は、みんな本好きで、同じ一つの本を読んでいるんですよ・・・
猫町俱楽部、さすがです。
読書会の様子
5~6人の班に分かれて、ファシリテーターを決め、それぞれ感想を言い合いました。
皆様本が好きで、話したくて来ているので、熱く盛り上がります。
また進行の人がとてもしっかりされており、サポートの方もいるので、安心して過ごすことができました。
それから、猫町俱楽部のすごいところは、ゲストの方を呼べることです。
田中小実昌さんのお孫さんをはじめとして、出版社の方や小実昌ファンの映画監督の方など沢山の方が。「読書会」というより、「読書パーティ」といった感じかもしれません。
田中小実昌『ポロポロ』について
田中小実昌は、今回初めて知ったのですが、小説家で、ストリップ劇場の演出家やレイモンド・チャンドラーの翻訳やテレビや映画、CMなどなど色んなところで飄々と活躍していた方らしいです。
『ポロポロ』はそんな小実昌さんの戦時中のお話。
短編集なのですが、すごく文体が独特で、自身の記憶をあっちこっち行ったり来たりして書き進めており、つかみどころのない不思議な作品です。
「物語ること」について何度も何度も考えていて、「言葉」にした時点でこぼれ落ちてしまう、「言葉以前」のものを書こうとしている感じがします。
一番印象に残ったのは、「北川はぼくに」というお話です。
戦中に、うっかり味方の日本兵を撃ち殺してしまった「北川」の話なのですが、
自分の持ってきたおにぎり(当時はとても貴重)を「ぼく」に食べさせて、何にもいわずにただ眺めている「北川」の場面になぜだか胸を打たれました。
その「北川」の佇まいがまさに「言葉になりえないもの」を表しているようで、人の心というのは、本当は「言葉」なんかには出来ないのだよなあ・・・としみじみ思いました。
やっぱり猫町俱楽部はすごいなあ・・・
繰り返しになりますが、「本好き」の人をこれだけ一同に集めることが出来るというのは、本当にすごいなあ、と思います。
普段仕事や生活をしていると、好きな本の事を話す機会はあまり無くてさみしいですが、こういった大規模な読書会に参加すると、世の中にはこんなに本が好きな人がいるのか、と嬉しくなってしまいます。
代官山で驚いたこと
普段は埼玉の奥地、寄居で暮らしているため、都会に出ると様々なことに驚きます。
代官山で驚いたのは、電車を待ちながらジェラートを食べている人がいる、という事です。目が釘付けになってしまいました。なんとお洒落なんでしょうか!!