中島敦『山月記』読書会、無事終了いたしました。
4名の方にお集まりいただきました。
今回の課題本は参加者の方のリクエストで、高校の時に読んだことがある方もいらっしゃり、皆様何かしら思うところがあったようです。
以下、皆様の感想です。
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M
傷ついても、恥ずかしくても、人と関わって行こうと思いました。
N
李徴は自分の限界を知ることを怖れ、自分を天才だと思い続けたかったのかな…
詩へのゆがんだ情熱が彼を虎に変えてしまったのかな…
最後の一文は映画を見ているように鮮やかに哀しかった。
S
己の中の自尊心、羞恥心とどう折り合いをつけて生きていくか。
誰もが虎になる可能性を秘めているのかも。
Y.S
高校の現国の授業で学んだ時、思春期の真っただ中の私は、「自分は李徴だ、虎になってしまうのでは」と感じる位 ‟臆病な自尊心と尊大な羞恥心” をもっていたが、改めて読んで、それはまだ自分の中にあると ‟胸を灼かれるように” 感じた。でも、周りに悲しみや苦しみ、理解してくれる人達がいてくれたおかげで、もう虎にはならないだろうと思った。
中島敦の生涯を知って、全てがツボです。大好きな本です。
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たった33歳で亡くなった中島敦。早すぎますよね。
参加者の方も仰っていましたが、2019年になってもなお読み継がれているということを、知らせてあげたいです。
次回は6/16(日)谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のおんな』、
番外編が6/1(土)「『夜廻り猫』を語る会」です。
6月は猫づくしです。楽しみです。