読書会の記録(18.7~19.12)

埼玉県大里郡寄居町で開催した読書会の記録です。

「『夜廻り猫』を語る会」を終えて

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土曜日、「『夜廻り猫』を語る会」を開催しました。

私含む4名で、お酒をたしなみながら語りました。

参加者の方、おつまみや甘いものを持って来てくださり、ありがとうございます!

 

まず、皆さまに簡単に感想をお話していただきました。

今回は記録をとっておらず、記憶が少しおぼろげなのですが(すみません…)、

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・どのエピソードも本当にいい。キャラクターが立っている。

・これは、猫を描いているけれど、「猫の漫画」ではないな、と思った。

・生きづらい人への温かさがある。

・人との絆も書いているけれど、子を愛せない親の気持ち、なども決して否定していない。

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などとお話してくださいました。

 

平蔵やワカルが実際に来てくれることは、悲しいかな、有り得ないことなのですが、『夜廻り猫』を読むことによって、私たちは夜廻ってもらっているんだなあ…としみじみ感じました。

 

そして、今まで飼ったことのある動物についてのエピソードも語っていただきました。
動物を飼うということは、別れの悲しみも引き受けることなのですね。

色んな犬や猫たちの話を聴いて、胸が熱くなりました。

虹の橋の向こうで、奴は待っているのだろうか…

 

最後まで看取ったり、病気の手当てや日々の散歩や食事など、「可愛い」だけでは済まないのが動物を飼うということですが、その関係は、人との関係とはまた違った、かけがえのない大切なものだなと思います。

 

最後に、好きな動物本をご紹介していただきました。
下記、紹介の本です。

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姫野カオルコ 『昭和の犬』

遠藤周作 『母なるもの』

・桑原奈津子 『パンといっぴき』『パンといっぴき 2』

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ご参加くださった方々、ありがとうございました!

寄居読書会第13回:6月16日(日)谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のをんな』

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13回目、開催します!


【開催概要】

期日:6月16日(日)14時~16時

課題本:谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のをんな』

場所:本屋ネコオドル

駅前交流施設「レンタルベースまちタネ!」内
〒369-1203 埼玉県大里郡寄居町寄居1214−3

募集人数:7名程度

参加費:お茶菓子代200円


【申込方法】

ictsiagc.tmiasb@gmail.com までメールを下さい。

HPの「申込・問合せ」フォームからも申し込みできます↓

https://yorii-dokushokai.jimdofree.com/

 

【当日の流れ(予定)】

①自己紹介

②順番に感想を言う

③それぞれの疑問に思ったこと・皆と話したいことについて、話し合う

④解散

 

【準備してきて頂きたいこと】

谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のをんな』をご用意ください。出版社、形態は何でも構いません。

・課題本を読んできてください。

・読んで疑問に思ったこと・他の参加者と話したいことを、何となくでいいので考えてきて下さい。


※今後の予定です

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■7月21日(日)14~16時
課題本:向田邦子『思い出トランプ』

 

番外編:6月1日(土)17~19時

「『夜廻り猫』を語る会」

yoriidokushokai.hatenablog.com



 

 

中島敦『山月記』読書会、無事終了いたしました。

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中島敦山月記』読書会、無事終了いたしました。

4名の方にお集まりいただきました。

今回の課題本は参加者の方のリクエストで、高校の時に読んだことがある方もいらっしゃり、皆様何かしら思うところがあったようです。

 

以下、皆様の感想です。

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M
傷ついても、恥ずかしくても、人と関わって行こうと思いました。

 

N
李徴は自分の限界を知ることを怖れ、自分を天才だと思い続けたかったのかな…
詩へのゆがんだ情熱が彼を虎に変えてしまったのかな…
最後の一文は映画を見ているように鮮やかに哀しかった。

 

S
己の中の自尊心、羞恥心とどう折り合いをつけて生きていくか。
誰もが虎になる可能性を秘めているのかも。

 

Y.S
高校の現国の授業で学んだ時、思春期の真っただ中の私は、「自分は李徴だ、虎になってしまうのでは」と感じる位 ‟臆病な自尊心と尊大な羞恥心” をもっていたが、改めて読んで、それはまだ自分の中にあると ‟胸を灼かれるように” 感じた。でも、周りに悲しみや苦しみ、理解してくれる人達がいてくれたおかげで、もう虎にはならないだろうと思った。
中島敦の生涯を知って、全てがツボです。大好きな本です。

 

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たった33歳で亡くなった中島敦。早すぎますよね。

参加者の方も仰っていましたが、2019年になってもなお読み継がれているということを、知らせてあげたいです。

 

次回は6/16(日)谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のおんな』、

番外編が6/1(土)「『夜廻り猫』を語る会」です。

6月は猫づくしです。楽しみです。

寄居読書会第12回:5月12日(日)中島敦『山月記』

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12回目、開催します!

 

【開催概要】

期日:5月12日(日)14時~16時

課題本:中島敦山月記

場所:本屋ネコオドル

駅前交流施設「レンタルベースまちタネ!」内
〒369-1203 埼玉県大里郡寄居町寄居1214−3

募集人数:7名程度

参加費:お茶菓子代200円


【申込方法】

ictsiagc.tmiasb@gmail.com までメールを下さい。

HPの「申込・問合せ」フォームからも申し込みできます↓

https://yorii-dokushokai.jimdofree.com/

 

【当日の流れ(予定)】

①自己紹介

②順番に感想を言う

③それぞれの疑問に思ったこと・皆と話したいことについて、話し合う

④解散

 

【準備してきて頂きたいこと】

中島敦山月記』をご用意ください。出版社、形態は何でも構いません。

・課題本を読んできてください。

・読んで疑問に思ったこと・他の参加者と話したいことを、何となくでいいので考えてきて下さい。


※今後の予定です

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■6月16(日)14~16時
課題本:谷崎 潤一郎『猫と庄造と二人のをんな』


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武者小路実篤『友情』無事終了いたしました。

 

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武者小路実篤『友情』、無事終了いたしました。

4名の方にお集まりいただきました。感謝いたします!!

以下、皆様の感想です。

 

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M.M
恋は盲目、野島の恋は異常なまでの盲目、妄想。
思春期のピュアな男は、かくまで女のとりことなるのか?

 

M.S
野島、仕事頑張れ。

 

N
これでは、杉子さんに選ばれないのも無理はない。と思える野島くんですが、片思いでもこんなに苦しむのは、激しく人を恋することができることの証明では?
今度は相思相愛の恋ができるといいですね。

 

S
「片思い」ではなく「友情」
今は深く傷つけあってしまったけれど、いつか「あんなこともあったね」と笑い合える友であってほしい。

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今回の課題本は『友情』。

岩波文庫の表紙によると、「主人公野島とその親友大宮における友情と愛の相克」だそう。

野島の膨らみ続ける妄想や女性観に、驚きと憤怒、そして笑いの声がいくつかあがりました。

「野島語録」が作れそうですよね。

 

皆様の感想でもあがった、「なぜ大宮はあんな形で報告したのか」という点。

本当に、今だったら考えられないです。プライベートな手紙を雑誌に公表するとは。

卓球美少女、杉子さんもいい迷惑です。

でも「当時とは感覚が違った」「そうすることで野島が世間から注目を浴びるから」などなど、皆様の考えを聞いて、なるほど~!と発見がありました。

 

また、参加者の方に「友情」についてお話していただきました。

それぞれにとっての「友情」のお話が聞けてとても興味深かったです。

私は自分でテーマを設定しておきながら、うまく言葉に表せませんでした。何だか言葉がすべってしまって。

本当に考えていることを探り当てて言葉にするのは、難しいです。

 


今回は、埼玉の毛呂山町に、武者小路実篤発案の「新しき村」があることにちなんだ、
参加者の方のリクエストだったのですが、近くに住んでいながら全く知りませんでした。

「自給自足の生活」。40年かかりながらも、実現した人達がいたのですね!

 

さて、次回は中島敦山月記』です。楽しみです。

漱石山房記念館に行ってきました

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先日、夏目漱石の記念館「漱石山房記念館」に行ってきました。

場所は東京の早稲田、川越読書旅団様のお出かけ企画です。

ここ最近、『こころ』を再び読んでしみじみとしていたため、とても楽しみにしていました。

 

隅々まで洗練されていました

まず驚いたのは、非常に洗練された建物だということです。

外観もさることながら、窓際で本が読めるように作られているカフェの雰囲気や、買い物袋に印刷されている、さり気ない猫など、細かいところまでコンセプトが行き届いていました。

 

チケットを買って、観覧へ。

この記念館は、漱石が住んでいたところだそうで、書斎などを忠実に再現していました。

2階に上がると、漱石の小説中の文章が一文ずつ絵画のようにパネルに並べられていたのですが、本で読むのとはまた違って心に響いてきて、こういう読書体験もあるのか!と発見でした。

 

「金やん」

夏目漱石の門下生の鈴木三重吉の特別展をやっていたのですが、三重吉が手紙で漱石のことを「金やん」と読んでいて、何だか笑ってしまいました。

しかも、漱石に会う前から「金やん」と読んでいたみたいで。憧れの先輩をそんな風に呼ぶってどんな神経なんだろう?よっぽど人懐っこいのかしら…と思いました。

 

意外と小柄だった漱石

驚いたのが、漱石の身長です。等身大パネルがあったのですが、158㎝でした。最初、縮小版かなと思ったくらい。100年前は、日本人は小さかったのですね。でもきっと、漱石は大きく見えたのだろうなあ…

 

念願の空也もなか

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漱石のお気に入りのお菓子、「空也もなか」をカフェで食べることができました。

つくづく思うのですが、あんこって美味しいですよね。

自分の読書会で、このもなかを調達したいと思っているのですが、店があるのが銀座で遠いので、なかなか実現しません。

いつか参加者の方と、このもなかを食べながら漱石作品を読みたいなと思っています。

カフェには他にも色々なお菓子が売っていて、漱石お気に入りの干し柿、ジャム、「胃に優しい」笹のメレンゲなど、すべて漱石にちなんだものでした。

 

またじっくり訪れたい、素敵な記念館でした。

 

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番外編企画:6月1日(土)『夜廻り猫』を語る会

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「『夜廻り猫』を語る会」を開催します。

 
【期日】
6月1日(土)17時~19時

 

【場所】
本屋ネコオドル
駅前交流施設「レンタルベースまちタネ!」内
〒369-1203 埼玉県大里郡寄居町寄居1214−3

 

【募集人数】
7名程度

 

【詳細】
お酒をたしなみつつ、『夜廻り猫』(深谷かほる著)で好きなところなどを語ります。

※飲めなくても大丈夫です

 

【費用】
200~300円(おつまみ代)

 

【持ち物】

・自分が飲む、お酒またはソフトドリンク

(私はよなよなエールで乾杯予定です)

・お好きな、動物に関する本、漫画(あったらで良いです)

 

【当日の流れ(予定)】
①自己紹介

②『夜廻り猫』についての想いを、順番にお話

③『夜回り猫』で好きな場面・キャラクターについて

④フリートーク

⑤ご自身の動物に関するエピソードを順番に

⑥動物に関する本・漫画で好きなものがあったらお話

 

【申し込み】

佐藤(ictsiagc.tmiasb@gmail.com)までメールをください。

HPの問い合わせフォームからでも大丈夫です↓

お問い合わせ - yorii-dokushokai ページ!

 

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・・・開催にあたって・・・ 

 

昨年から、一匹のたまご色の猫が頭から離れません。

『夜廻り猫』(深谷かほる著)のワカルです。

 

ワカルについて思う存分話したい、『夜廻り猫』について語りたい・・・

そんな思いがつのり、「『夜廻り猫』を語る会」を開催することにしました。

 

個人の趣味に走りまして申し訳ありません。

やむにやまれぬ開催でございます。

 

『夜廻り猫』ファンの方、もしいらっしゃいましたらぜひ。

 

 

 

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昨年の「夜廻り猫展」でのワカラテです。

素晴らしい再現具合です!

 

※通常の読書会は、6/16(日)にあります。